平成VSゴジラのスーツアクター:
薩摩剣八郎さんが16日(2023年12月16日)、間質性肺炎のため亡くなられました。76歳。
11月から肺炎を繰り返しており、14日に容体が急変されたとの事です。
薩摩さん、ゴジラシリーズには まず
『ゴジラ対ヘドラ』(1971)に新怪獣ヘドラ役で、ゴジラ:中島春雄さんの相手役として出演。
当時は芸名が中山剣吾。
翌年の『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972)には新怪獣ガイガン役で、再び中島春雄さん演じるゴジラと対戦。
ガイガンはデザイン・演じられた雰囲気共にブログ主個人的にお気に入りでした。
さらに翌年の『ゴジラ対メガロ』(1973)には、再びガイガン役で出演。
この時からゴジラの造形・アクターが共に変わり、
ガイガンも2作目にしてスーツが新調され雰囲気が少し変わったのに違和感を覚えましたが、演じるのが同じ中山剣吾さんだと知って安心して観た記憶があります。
その後、一旦シリーズが途絶えたゴジラが再開された『ゴジラ』(1984)にて、
芸名:薩摩剣八郎となり、95年まで平成ゴジラシリーズのスーツアクターとして、様々なギミックが盛り込まれた重いゴジラスーツを着込んでゴジラを甦らせました。
当時、この方が以前の中山剣吾さんと同じ方だと知り、うれしかったです。
また、この『ゴジラ』(1984)では当初、
ゴジラ役を予定していたご自身主宰の劇団員が辞退され、代わりに自分が演じることとなったというエピソードを聞き、作品に対する覚悟みたいなものを感じた思い出もありました。
ゴジラの他にも1985年に北朝鮮製作による怪獣映画『プルガサリ』も演じられたり、スーツアクターや俳優として様々な活躍をなされました。
中島さんとは違うタイプでありながら、
薩摩さんもゴジラを作り上げていった
やはりミスター・ゴジラ。
ご冥福をお祈り致します。
《追記》
一般報道に不正確なものが多々見受けられるが、
薩摩さん以前の映画でのゴジラスーツアクターは以下の通り7名が携わっている。ゴジラ
:中島春雄、手塚勝巳
ゴジラの逆襲
:中島春雄
キングコング対ゴジラ/モスラ対ゴジラ
:中島春雄、手塚勝巳(補佐)
三大怪獣 地球最大の決戦
/怪獣大戦争
/ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
:中島春雄
怪獣島の決戦 ゴジラの息子
:大仲清治、関田裕、中島春雄
怪獣総進撃
/ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃
/ゴジラ対ヘドラ
/地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
:中島春雄
ゴジラ対メガロ
:高木真二
ゴジラ対メカゴジラ
:図師勲
メカゴジラの逆襲
:河合徹